ニューイヤーコンサート ウィーン・サロン・オーケストラ

脈々と伝わるウィーン伝統の音楽、ウド・ツヴェルファー(元ウィーン・フォルクス・オパー・コンサートマスター)率いるSalonorchestra Alt Wien の演奏は今年も見事でした。6日、14時公演は日本の子供バレエとの共演でとても華やかな舞台になりました。これは昨年から始めたプロジェクトですが、まだまだバレエは一部のプロフェッショナル・バレエ団以外は集客もままなりませんが、先生方始めバレエを志す子供達の熱意は凄いものがあります。曲に合わせた演出も先生が行い、現地にDVDを送って指示を仰ぎます。来日してからもリハーサルで手直しして本番に備えますが、バレエの子供達は統制が良くとれているので、全く混乱はおきません。もっと広がっていくといいなと思っています。
19時公演では、昨年に引き続き 久元祐子 さんのモーツァルトの協奏曲。今年はK.488を弾きました。やはり、本場のオーケストラの音楽づくりは流石です。音の流れ方、響きがちゃんとモーツァルトになっています。
ウィーンで常に流れるモーツァルトの音楽が身に付いているのでしょう。ツヴェルファーさんも去年に引き続きとっても満足のようで嬉しかったです。モーツァルトの解釈についてはとことん修練して来た久元のモーツァルトがウィーンの一流の音楽家に認められたという証です。
この演奏会に足を運んでくれた”通”や音楽関係者達から、日本に来日しているニューイヤーコンサートのなかで一番良かったと今年も褒めて頂きました。年間300回以上を現地で演奏している団体ですから、寄せ集めたアンサンブルのそれとは当然ながら音楽の流れが違います。ツアー中も毎回リハーサルして少しでも最高の演奏に近づけようとしている姿も、当たり前とはいえ真摯です。もっと多くの人たちに楽しんでもらえる様になると本望ですね。